PIONEER 10:デュラグルチドとの比較検討試験 | 臨床成績
投与後26週にHbA1c目標値(7.0%未満)を達成した患者の割合は、リベルサス®14mg群でデュラグルチド0.75mg群と比較して有意に高かった(p=0.0154*)。リベルサス®7mg群とデュラグルチド0.75mg群の間には有意差はなかった(p=0.4515*)。一方、リベルサス®3mg群は、デュラグルチド0.75mg群と比較して有意に低かった(p=0.0003*)。
用量に従い週1回2.5mgから投与を開始してください。投与後は十分な経過観察をお願いいたします。 [解説]
空腹時血糖値のベースラインから投与後26週のリベルサス®3mg群、7mg群、14mg群とデュラグルチド0.75mg群のETDはそれぞれ12.2mg/dL(95%CI[4.5;19.9]、p=0.0019*)、–2.4mg/dL(95%CI[–10.2;5.3]、p=0.5398*)、–10.5mg/dL(95%CI[–18.1;–2.9]、p=0.0070*)であり、デュラグルチド0.75mg群と比較してリベルサス®14mg群で有意に低下した。また、リベルサス®7mg群とデュラグルチド0.75mg群に有意差はなかった。一方、リベルサス®3mg群の変化量は、デュラグルチド0.75mg群と比較して有意に小さかった。
ベースラインの空腹時血糖値は、リベルサス®3mg群、7mg群、14mg群でそれぞれ161.9mg/dL、165.3mg/dL、168.5mg/dL、デュラグルチド0.75mg群で171.1mg/dLであった。投与後26週までの空腹時血糖値の変化量はリベルサス®3mg群、7mg群、14mg群でそれぞれ–24.7mg/dL、–39.3mg/dL、–47.4mg/dL、デュラグルチド0.75mg群で–36.9mg/dLであった。
リベルサスは、体内にあるGLP-1というホルモンに似た作用を持ち、血糖値に応じてすい臓からインスリンを分泌させて血糖値を下げる糖尿病治療薬です。
糖尿病の薬(GLP-1/GIP受容体作動薬)~管理薬剤師.com
HbA1cのベースラインから投与後26週までの変化量のリベルサス®3mg群、7mg群、14mg群とデュラグルチド0.75mg群のETDはそれぞれ0.4%(95%CI[0.1;0.7]、p=0.0026*)、–0.1%(95%CI[–0.4;0.1]、p=0.2710*)、–0.4%(95%CI[–0.7;–0.2]、p=0.0006*)であり、デュラグルチド0.75mg群と比較してリベルサス®14mg群で有意に低下した。また、リベルサス®7mg群とデュラグルチド0.75mg群に有意差はなかった。一方、リベルサス®3mg群の変化量はデュラグルチド0.75mg群と比較して有意に小さかった。
ベースラインのHbA1cは、リベルサス®3mg群、7mg群、14mg群でそれぞれ8.2%、8.3%、8.4%、デュラグルチド0.75mg群で8.4%であった。投与後26週までのHbA1c変化量はリベルサス®3mg群、7mg群、14mg群でそれぞれ–1.1%、–1.7%、–2.0%、デュラグルチド0.75mg群で–1.5%であった。
マンジャロ(チルゼパチド)はGLP-1受容体作動薬のオゼンピック(セマグルチド)とも比較試験が行われており、マンジャロの方が血糖値を優位に改善したという結果となっています。
相当する又は下回る用量(最大臨床用量での AUC 比較において
7点血糖値プロファイルの平均のベースラインから投与後26週までの変化量のリベルサス®3mg群、7mg群、14mg群とデュラグルチド0.75mg群のETDはそれぞれ13.3mg/dL(95%CI[4.1;22.4]、p=0.0044*)、–2.9mg/dL(95%CI[–12.2;6.3]、p=0.5345*)、–12.4mg/dL(95%CI[–21.6;–3.1]、p=0.0086*)であり、デュラグルチド0.75mg群と比較してリベルサス®14mg群で有意な低下を示した。また、リベルサス®7mg群とデュラグルチド0.75mg群に有意差はなかった。一方、リベルサス®3mg群の変化量は、デュラグルチド0.75mg群と比較して有意に小さかった。
食後血糖増加量のベースラインから投与後26週までの変化量のリベルサス®3mg群、7mg群、14mg群とデュラグルチド0.75mg群のETDはそれぞれ–0.2mg/dL(95%CI[–9.0;8.6]、p=0.9667*)、–16.6mg/dL(95%CI[–25.4;–7.8]、p=0.0002*)、–9.4mg/dL(95%CI[–18.1;–0.7]、p=0.0348*)であり、デュラグルチド0.75mg群と比較してリベルサス®7mg群、14mg群で有意な低下を示した。一方、リベルサス®3mg群とデュラグルチド0.75mg群に有意差はなかった。
体重のベースラインから投与後26週までの変化量は、デュラグルチド0.75mg群と比較してリベルサス®7mg群及び14mg群で有意に低下し(それぞれp=0.0023*、p<0.0001*)、3mg群では有意差はなかった(p=0.2632*)。
リベルサス錠7mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
・リベルサスは毎日内服、オゼンピック皮下注は週1回投与のため、どちらが良いか患者さんに選択してもらう。
次の試験は、海外でのデータではありますが、メトホルミンを90日以上使用している血糖コントロール不良患者に対して、エンパグリフロジン(ジャディアンス®)25㎎とリベルサス®14㎎を比較した試験です。
[PDF] 糖尿病治療薬の比較・切り替えについて 注射薬(付表 ..
リベルサスの国際共同研究はPIONEER試験シリーズとして、偽薬との比較(PIONNER 1)、SGLT-2阻害薬との比較(PIONEER 2)、注射タイプのGLP-1製剤との比較(PIONEER 4)などPIONNER 10まで発表されています。
トルリシティ皮下注アテオスなど)への切り替えを行うこと 4)代替薬投与 ..
日本人のデータとしてはPIONEER 9(2)(経口薬1剤もしくは食事療法で治療中の2型糖尿病患者さんを対象とした、リベルサス3mg, 7mg, 14mgとビクトーザ0.9㎎ の比較試験)とPIONEER 10(3)(経口薬1剤もしくは食事療法で治療中の2型糖尿病患者さんを対象とした、リベルサス 3mg, 7mg, 14mg とトルリシティ 0.75㎎/週の比較試験)があります。
注目の経口セマグルチドの強さを知る 糖尿病薬との比較試験 総まとめ
今回のコラムでは、GLP-1阻害薬のトルリシティからマンジャロへ切り替える理由や、切り替え後のフォローについて詳しく解説します。
リベルサスの用量依存的な血糖改善効果、体重減少効果が認められました ..
PIONEER9ではリベルサス(3,7,14mg)とビクトーザ0.9mgとの比較、 PIONEER10ではリベルサス(3,7,14mg)とトルリシティ0.75(週1回)との比較試験です。
バ(10,0,0)、ジャディアンス25mgで血糖コントロール良好となり退院。最
こちらは日本人2型糖尿病患者さんを対象にリベルサスとプラセボ(偽薬)、ビクトーザの単剤での効果を比較しているPIONEER 9試験のデータ(2)になります。
糖尿病治療薬の進化は止まらない!〜インスリンとGLP-1受容体作動薬
そんなことは決してありません。
過去に紹介した同じ薬の注射薬(オゼンピック)のがさらに強力です。
また週1回の注射薬は好きな時間に打てばOK。
毎日起床時に服用しその後30分飲食禁止が必要なリベルサスは、飲む人を選ぶ薬だと思います。
臨床試験ではトルリシティと比較した試験でも有意なHbA1c低下を認めています。
GLP-1受容体作動薬は胃腸障害の割合が比較的多い薬剤です。注射薬のセマグルチド(オゼンピック)でも大きな懸念事項でしたが、経口薬のリベルサスでも当然のこの副作用が比較的多く出現します。
現在(2023年8月)、わが国ではGLP-1受容体作動薬の注射製剤の供給に問題が生じており、使いやすい週1回製剤であるトルリシティ ..
この試験では、日本人を含むSU薬単独、または、SU薬+メトホルミンで治療されている血糖コントロール不良患者に対して、シタグリプチン(グラクティブ®、ジャヌビア®)100㎎と各投与量のリベルサス®を比較した試験です。
トルリシティ皮下注0.75㎎アテオス, デュラグルチド, 0.75mg/0.5mL/キット
リベルサスを単独で使用する場合には低血糖のリスクは比較的低い薬と言われています。
8月31日、日本イーライリリー株式会社は、同社の持続性GLP-1受容体作動薬デュラグルチド(商品名:トルリシティ ..
こんにちは、投稿をご覧頂きありがとうございます。
バセドウ病のコントロールが出来ており甲状腺の働きが正常に回復しているようでしたら、リベルサスの服用は可能です。
(逆に甲状腺の働きが正常でない場合はリベルサスの服用はお勧めしません。まずは甲状腺の治療を優先してください。)
糖尿病治療薬としてビクトーザやトルリシティ、オゼンピックやマンジャロなどの ..
ただダイエット目的での安易なリベルサスの服用自体は、私自身はお勧めはしていません。
「GLP-1ダイエット」と評して美容系クリニックを中心にリベルサスによる減量治療が昨今すすめられておりますが、その風潮を糖尿病専門医としてはやや危惧しています。
投稿でも紹介した通り減量効果は間違いないお薬ではありますが、糖尿病でない方への使用については安全性への懸念がある為です。
最大用量:1日1回 14mg(維持用量で4週間以上投与しても効果不十分な場合).
糖尿病治療薬ですので(頻度は少ないものの)低血糖の危険性があります。
また先日リベルサスを含めたGLP-1受動態作動薬による胆道系疾患が重大な副作用に含まれました。(リンク先は以下の通りです。)
[PDF] RMPサマリー(更新版) 2023/3/27現在 627製品(539成分)
さらに、お互いの維持量(トルリシティ®0.75㎎ VS リベルサス®7㎎)では、血糖降下作用は同等であり、体重はより減少する効果を認めるリベルサス®、中長期的にもメリットを見いだせるかもしれません。また以下の通り、薬価比較でも感じるメリットが強くなるでしょう。
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医療者の考えとして「治療による有用性」と「その薬の副作用」を天秤にかけて前者が上回ると判断した場合にその治療選択を患者さんにおすすめします。
糖尿病患者さんであれば「治療の有用性」が大きいのですが、糖尿病ではない方となるとそれが小さくなるため、どうしても慎重にならざるを得ません。
もしリベルサスの服用を行うのであれば副作用の確認ができる医療機関での治療をお勧めします。
・リベルサス7mg≒オゼンピック0.5mg換算。
ただリベルサスの服用自体の私の考え方に違いはありません。
糖尿病以外の方に敢えて私がお勧めする場合としては、高度の肥満による身体/日常生活の影響が強い場合(例:歩行ができない、睡眠時の無呼吸、支える膝が悲鳴をあげている、高血圧などの生活習慣病の合併)があります。
マンジャロ・オゼンピック・リベルサス~日本人での効果比較
シゲと申します。
私は2.5年前メタボリックとアレルギー検査をした場合ほぼ脂質体であり血中もドロドロでHbA1cも9.8%でした。その時は糖尿病なんてと考えが甘く薬と適当な食事,運動で1年くらいで63kgまで下げその後の検査でもHbA1cは5.2%まで下がりました。それを見て私はまた考えが甘くなり,こんなもんで良いんだと思ってしまいその矢先コロナの関係で免疫が弱いのでと外出厳禁(現在外出,運動事故判断)となり引き篭もりが一般生活になってしまいました。その後睡眠障害がある私は眠剤を服用した後記憶無く近所のコンビニで甘い物や食事制限も考えず無意識で夜中食してしまい,体重,血中濃度,中性脂肪,内臓脂肪がリバウンドし血糖スパイクを起こし高低血糖を繰り返し,現在68kgお腹が出てデニムもW38→W28→W30くらいにまでなってしまいました。担当先生からGLP-1(ビクトーザ)を勧められ,現在2/14よりリベルタス3mgとビクトーザ0.9mgを服用,接種を朝一空腹時に同時に服用,接種して60分飲食して降りませんが同時に服用接種しても大丈夫なんでしょうか?
現在リベルサス7mg+ビクトーザ0.9mgです。
担当先生は軽運動で食事制限は掛けてね。と言われただけで服用接種時間の説明はありませんでした。リベルサスは6〜7時間で効能が切れると書いてありましたので,個人的考えで例えば朝一リベルサス7mg。お昼にビクトーザ0.9mgを分けて服用接種する事は可能なのでしょうか。
申し訳ございませんがご教授下さいますよう,
よろしくお願いします。