花粉症薬の飲み過ぎで認知症に? 米研究が指摘 | Medical Tribune
本研究では、カルシウムイメージングと呼ばれる方法を用いて、マウスの嗅周皮質に含まれる数十個の神経細胞の活動を、同時に、リアルタイムに観察することに成功しました。そして脳内のヒスタミン量を増やす薬物であるヒスタミンH3受容体拮抗薬ピトリサントをマウスに投与し、神経活動の変化を解析しました。その結果、ピトリサントの投与は嗅周皮質の神経活動全体には影響を与えませんでした。しかし、一つ一つの神経細胞を区別してみると、ピトリサントは一部の神経細胞の活動を大きく上昇させる一方、別の一部の神経細胞の活動を大きく減少させることを見いだしました。そして、活動が上昇した細胞は、他の細胞たちと同期して活動しやすいことがわかりました。神経細胞の同期活動は、脳内の情報伝播や記憶に重要であることが分かっています。ピトリサントは脳内のヒスタミンを増やし、一部の神経細胞の同期活動を高めることで、記憶・学習を促進する可能性が考えられます。
高齢者と花粉症の季節 鼻炎をこじらせると認知症につながるかも?
脳内のヒスタミンの働きを弱める薬は眠気を引き起こし、記憶成績を低下させる一方、脳内のヒスタミンの働きを強める薬は記憶・学習を促進する可能性が提唱されています。そのため、本研究のように脳内のヒスタミンの働きを明らかにすることは、薬の副作用のメカニズム解明やなど認知機能障害の治療薬開発に結びつきます。今後、本研究で発見した一部の神経細胞の同期活動を選択的に操作することで、同期活動と記憶・学習の促進との関連が明らかになると期待されます。
*1 ヒスタミン:生体内物質の一つで、血液中に過剰に分泌されるとアレルギー症状を引き起こす。脳では神経細胞同士の情報のやりとりに使われ、覚醒状態の維持や食欲、記憶などを調節する。
*2 カルシウムイメージング:神経活動を測定する手法の一つ。特に、多数の細胞の活動を区別して、同時に測定することができる。
*3 ピトリサント:ヒスタミンH3受容体の働きを阻害して、脳内のヒスタミン量を増やす薬(ヒスタミンH3受容体拮抗薬)。アメリカ、ヨーロッパでは、の一つであるナルコレプシーの治療薬として使われている。
*4 嗅周皮質:脳の領域の一つで、物体を認識して記憶する際に働く。
*5 同期活動:複数の神経細胞が同じタイミングで活動すること。脳内で情報を効率よく伝えたり、過去の出来事を覚えたり、思い出したりすることに重要と考えられている。
認知症へのリスクが高くなると聞きましたが、本当でしょうか。 花粉症
米国医師会が発行する医学雑誌 JAMA(The Journal of the American Medical Association)に、強い抗コリン薬を使い続けることと認知症の関係についての報告が、2015年1月26日に掲載された。
これによると、不眠症やアレルギー性鼻炎などに処方される抗コリン薬を、高齢者が長い間過剰に服用し続けると、認知症を発症するリスクが高くなるという調査結果が出たという。
最初に開発された第一世代抗ヒスタミン薬は脳への影響が大きく、強い眠気や認知 ..
アレルギー関連物質として働くヒスタミンは脳内にも存在し、神経細胞が情報をやりとりするために使われます。そして脳内のヒスタミンは覚醒状態の維持や、認知機能に関わると考えられています。例えばヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン薬はアレルギーの治療に用いられますが、脳内に移行すると眠気を引き起こしたり、記憶成績を低下させたりします。本研究グループはこれまでの研究で、脳内のヒスタミンを増やす薬によって、忘れてしまった記憶が思い出せるようになることを明らかにしてきました。そのため、こうした薬はなどの認知機能障害の治療薬になりうると考えられますが、実際に脳の活動をどのように調節するのかは分かっていませんでした。
抗コリン薬は、アセチルコリンがアセチルコリン受容体に結合するのを阻害する薬物で、この抗コリン作用によって副交感神経が抑制される。主に、胃腸の過活動や失禁、吐き気の抑制などに用いられる。また、抗うつ薬や花粉症の症状を和らげる薬、睡眠補助薬としても使われている。
認知症外来)アレルギー外来 花粉症舌下免疫療法外来 訪問診療(往診) 漢方 ..
今回の研究は、ワシントン大学のShelly L. Gray医学博士らの研究チームが、65歳以上で認知症の兆候が出ていない参加者3434名において、2年ごとの追跡調査を実施したものだ。それぞれの投薬記録から抗コリン薬の投与状況を調査し、後に認知症と診断された度合いとの比較をおこなった。
その結果、被験者のあいだで最も多く服用されていたのは、抗うつ薬や花粉症の薬、睡眠補助薬となる抗ヒスタミン薬、失禁抑制薬などで、そのうちの2割は薬局の店頭で購入できる一般用医薬品であった。また調査参加者の2割強である797名が、認知症を発症した。
年齢と共に気をつける(認知症・骨粗しょう症など) · 花粉症・アレルギー ..
抗コリン薬については、認知症発症のリスクに関してそこまで神経質になる必要はないとの意見もある。発症を恐れるあまり、それぞれに必要な医薬品を中止してしまう危険性も考慮しなければならない。
[PDF] アルツハイマー型認知症治療剤 リバスチグミン経皮吸収型製剤
抗コリン薬の使用を、時間をかけてゆっくりと最小限の量に減らしていく努力が重要だということだ。
アルツハイマー型認知症治療剤; ガランタミンOD錠8mg「YD」; ガランタミン臭化水素 ..
ユニバーシティー・コレッジ・ロンドンのロブ・ホウォード高齢精神医学教授は、「これらの薬を使うことで、認知症が進行する何年も前に、気分の落ち込みや泌尿器感染などに関連するアルツハイマー病の最初期の症状を治療することが可能かもしれません」と指摘している。
生薬からなる漢方薬の抑肝散は神経症や不眠、小児の夜泣きに用いられる漢方薬で、近年、認知症などの精神・神経領域でも応用されている。
以下に示すのは、「鼻アレルギー診療ガイドライン」に記載されている「重症度に応じた花粉症に対する治療法の選択」の表です。花粉症は花粉に対するアレルギー性鼻炎ですので、他のアレルギーに対する鼻炎でも治療方針はおおむね同じです。医師は、この表やそれぞれの薬の効果副作用を参考に、患者さんに対する治療薬を処方しています。
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一方、ヒスタミンには脳内では覚醒、記憶、学習、自発運動などの働きもあります。抗ヒスタミン薬の成分が脳内に浸透し、ヒスタミンの働きが妨害されると、「眠気」やインペアードパフォーマンスと呼ばれる、眠気がなくとも「判断力が低下」したり、「学習能力が低下」する副作用が起こります。
20は過体重または肥満を有する英国人高齢者における認知症リスクの高さをご紹介します。 ..
抗ヒスタミン薬には第一世代、第二世代があります。最初に開発された第一世代抗ヒスタミン薬は脳への影響が大きく、強い眠気や認知機能を低下させるといった副作用があるため第二世代抗ヒスタミン薬が開発されました。現在では第二世代抗ヒスタミン薬が主流になっています。第二世代抗ヒスタミン薬は副作用も少なく、効果の持続、アレルギー反応の治療効果もすぐれたものといえます。
認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会 ..
英アルツハイマー研究所の所長、キャロル・ルートレッジ博士は「この研究では、抗コリン薬と認知症のリスクを関連付けている原因を精査していません。研究者は今後の研究で、この部分を明らかにする必要があるでしょう」と話した。
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一般的には抗ヒスタミン作用が強い薬剤は、症状の改善効果が高いと考えられています。しかし、薬の効き方は個人差があるため、報告されている抗ヒスタミン作用の強さが効果と一致するとは限りません。いろいろ試してご自身に合った薬剤を見つけていくお手伝いをさせていただきます。
認知症・認知障害をきたしやすいといわれています。 地域高齢者を対象とした前向きコホート研究では、抗コリン薬の使用は用量依存性に全認知症及び
現在、認知症(主にアルツハイマー型認知症)に使われるお薬は主に4種類あります。
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認知症の発症メカニズムにはいくつかの仮説が立てられています。
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認知症研究所のマーティン・ロッサー教授も、「原因となる作用が解明されていないので、こうした関連性には慎重になることが重要です」と釘を刺している。
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認知機能改善薬は認知症そのものを治すものではなく、進行を遅らせるために使用されます。
「抗コリン薬とは、細胞から細胞への情報の伝達を担うアセチルコリンという神経伝達物質の働きを抑制する薬品です。 ..
3つのアセチルコリンエステラーゼ阻害薬ドネペジル、レミニール、リバスタッチを比べたときの認知機能改善効果(中核症状改善効果)に大きな差はないとされていますので、認知症の行動・心理 症状(BPSD*)に合わせて薬剤を選択することが多くなっています。
また、剤形(錠剤、液剤、貼付剤など)や用法などが異なるため、重症度や症状、肝臓や腎臓の機能、服薬管理の状況などに応じて、薬剤が選択できるようになっています。
アレルギー性鼻炎(花粉症もこれに含まれます) · アレルギー性結膜炎
認知機能改善薬の副作用はことが多く、ある程度使い続けると症状がなくなることが多いとされています。
症状の継続期間は人によって異なるため、明確な期間は不明となっています。
また、認知機能改善薬は副作用が起こりにくいようにが、用量を増量した際に副作用が現れることがありますので注意が必要です。
軽い意識障害や注意障害といった症状を中心に、睡眠・覚醒リズムの
第2世代抗ヒスタミン薬は妊娠中にも比較的安心して使用できるものが多いとされています。添付文書の上で妊娠中でも使用した方が有益と考えられるときに使用することとされることが多いのです。とくにクラリチン(ロラタジン)、ジルテック(セチリジン)はこれまでに使用経験も蓄積されており使いやすい薬といえます。
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アルツハイマー協会で研究を主導したジェイムズ・プリッケット博士は、不健康な生活が及ぼす認知症リスクに比べ、抗コリン薬が認知症の引き金となるリスクは「とても小さい」と語る。