妊娠5ヶ月で、鼻水鼻詰まり、咳たんの症状でアモキシシリンカプセル250mg ..
妊娠・授乳中の服薬については,さまざまな研究・調査からリスクとベネフィットを考え,治療上必要なものは継続することが多くみられます。しかし一般の方には,胎児の催奇形性や胎児毒性のために妊娠中の服薬は良くないという考えも根強くあるのが現状です。今回は,妊娠中に遭遇する疾患と薬の使用について,助産師・看護師としてどのように対応したらよいのか考えていきましょう。
アモキシシリンカプセル250mlは、妊娠中(妊娠初期)の服用は危険でしょ.
A:たしかにお母さんが服用した薬の一部は母乳に入り込むため、赤ちゃんに影響をあたえる可能性があります。ところが最近はいろいろな調査研究から、危険度の高い薬はほんの一部で、その他の薬はあまり影響しないことがわかってきました。
ほとんどの薬の添付文書には「投与する場合は授乳をさけさせること」と記載されています。このため、多くの医療機関で「薬を処方しますから、その間は授乳を控えてください」と指導されている場合が多いようです。
しかし、ほとんどの薬は母乳に伝わる量もわずかです。たとえば感染症によく用いられる抗生物質パセトシン(R)(成分名:アモキシシリン)の場合、赤 ちゃんが母乳を介して摂取する量は、赤ちゃんが実際にパセトシンを処方され服用する量の1%以下と推測されるため、問題が発生しにくいと考えられていま す。
授乳中に安全に使用できる薬は「国立成育医療センター」のホームページに紹介されていますので、参考にしてください。
妊娠16週の妊婦から薬の使用について以下のような質問を受けました。どのように答えたらよいでしょうか。「薬を飲むことは,妊娠中は赤ちゃんの奇形の心配があるからいけないのですよね。これからの季節,風邪もひきやすいし心配です」
アモキシシリンは、妊娠中および授乳中でも使用することができます。
A:カロナール(R)(成分名:アセトアミノフェン)がおすす めです。この薬は作用が穏やかで、比較的安全性が高いとされています。他の解熱鎮痛剤は、アセトアミノフェンよりも作用が強いため、続けて使ってはいけま せん。とくに妊娠後期に影響する胎児毒性があるので、注意が必要です。
妊娠中の薬物使用の胎児への影響は,大きく分けて催奇形性と胎児毒性があります(図)。催奇形性は妊娠4-15週ごろ,特に重要な臓器が発生する器官形成期である4-7週においてハイリスクであり,最も過敏な時期であると言われています。8-15週は過敏性は低下するものの,まだ注意が必要です。妊娠16週以降は,催奇形性の心配はなくなりますが,胎児毒性について注意しましょう。催奇形性が心配される以前の妊娠3週までは,「All or None」の時期と言われ,この時期に胎児に影響を及ぼす可能性のある薬を使用した場合,「受精卵として着床しない,もしくは流産」という結果か,「妊娠の継続」かのどちらかになります。そして,妊娠継続した場合は奇形等の影響は残らないと言われています。
[PDF] アモキシシリンカプセル125mg「日医工」 アモキシシリン ..
A:妊娠中は、服用して吸収された薬の成分が血液を通じて胎盤に伝わります。受精した卵子が細胞分裂を繰り返しながら、少しずつ人間の体になる過程で薬が悪い 作用をもたらすことを「催奇形性」といいます(サリドマイド薬害が代表的)。妊娠後期になり、胎児が大きくなる時期に及ぼす悪影響は「胎児毒性」といいま す。
しかし、かぜ薬、頭痛薬、胃薬などを常識的な範囲で使用している限り、まず問題ないでしょう。抗がん剤など一部の薬をのぞき、市販薬には危険性の高い薬はありません。
大事なことは妊娠を希望しているとき、妊娠の可能性があるときは、不必要な薬を飲まないことです。無用な心配もしなくてすみます。どうしても薬が必要な ときは、必ず医師や薬剤師の指導のもとで使用してください。慢性疾患で薬を使用している方が妊娠を希望する際は、事前に主治医とよく相談しましょう。より 影響の少ない、安全な薬に変えることもできます。
自然流産率は15%,胎児奇形の自然発生率は約3%であるのに対し,薬剤が奇形発生の原因となるのは全奇形のうちの1-2%であり,非常に少ない確率となっています。とは言っても,一部の薬剤には催奇形性がわかっているものや,催奇形性が問題となる器官形成期を過ぎての暴露によって,胎児の発達や機能に障害を引き起こす胎児毒性が問題となる薬剤もあり注意が必要となります。一方,妊娠以前から慢性疾患などで薬を服用している場合,妊娠を機に安易に休薬することは,疾患そのものの悪化などのリスクが発生します。したがって,臨床では有益性が危険性を上回ると判断されれば,薬の使用は継続されます。
Q:かぜをひいて市販薬を飲んだのですが、後から妊娠がわかりました。お腹の赤ちゃんに影響がないか心配です。大丈夫でしょうか?
この記事では、妊娠中に服用できる・またはできない薬をまとめてご紹介しました。
妊娠中は、胎児の発育に影響を及ぼす可能性があるため、薬の使用には特に注意が必要です。
たとえば、妊娠初期に服用すると胎児の器官形成に影響を与える可能性のある薬物や、妊娠後期に服用すると陣痛を引き起こす可能性のある薬物などがあります。
特に妊娠中に飲んではいけない薬については、医師の指示がない限り服用しないよう十分に気をつけましょう。
Answer…「妊娠したら薬を全く使用できないということはありません。あなたの週数で薬を使用しても胎児の奇形発生の心配はないと考えられています。しかし,お腹の赤ちゃんへの影響が全くないというわけではありませんので,安易に市販薬を使用することは控えたほうが良いでしょう。薬については必ず主治医に確認するようにしましょう」
FAQ 助産師・看護師による妊婦への服薬指導(山内愛) | 2010年
では,本ケースの妊婦が心配している風邪薬について考えてみましょう。風邪症状は,咽頭痛,咳そう,鼻汁,頭痛などさまざまですが,ほとんどがウイルス感染で起こります。したがって,本来,抗菌薬は必須ではありませんが,ウイルスの先行感染で細菌感染症が続発する場合があることから予防的に処方されることもまれではありません。妊娠期に使用する抗菌薬の第一選択としてはセフェム系(セファクロル:ケフラール®),ペニシリン系(アモキシシリン:サワシリン®),マクロライド系(クラリスロマイシン:クラリス®)があります。解熱鎮痛薬としてはアセトアミノフェン(カロナール®など)が第一選択で用いられます。これらは妊婦に投与しても胎児への影響がなく,安全に使用できると言われています。解熱目的によく用いられるジクロフェナクナトリウム(ボルタレン®)は非ステロイド系消炎鎮痛薬であり,胎児の静脈管早期閉鎖や,尿量産生抑制から来る羊水過少などの報告があり妊娠中の使用は制限されています。したがって,解熱鎮痛のために常備薬としてボルタレンを持っている場合には使用しないよう指導することが必要です。また,風邪の予防にはうがいが有用ですが,ヨードを含むうがい薬を頻繁に使用することは母体の甲状腺機能に影響を及ぼすこともあると言われているため注意が必要です。